四国の運送会社は儲かる??

四国の運送会社は儲かる??

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インターネット通販の普及などにより、ますます必要性が高まる物流。しかし、運送業って儲かるのでしょうか?今回は信用調査会社「帝国データバンク」の高松支店が、コロナ禍前の2019年度に四国地区の運送会社売り上げトップ20の企業を調査したレポートを紹介したいと思います。
まず、20社の収入は2217億4000万円で、2018年度と比べて2・5%増え、2015年度からの5年間では最高となりました。一方、純利益はと言うと、56億1100万円で、2018年度から7・2%減っています。利益が減少するのは2年ぶりで、売り上げ規模がじわじわと伸び続ける中、利益は増えたり減ったりを繰り返しています。

売り上げは増加傾向続くも、利益は…

レポートによると、地域トップ20社の売り上げはEC(電子商取引)の市場拡大に伴う宅配貨物の取扱個数の増加を要因に、増加傾向にあります。20社のうち16社が増収でした。16社というのは過去5年で最も多かったそうです。ちなみに2015年度は増収が13社、減収が7社で、増収企業は少しずつ増えてきましたから、この5年間で四国の市場規模が大きくなったことがうかがえます。
純利益の減少要因としてレポートで紹介されているのは、トラックドライバーの確保に向けた人件費の上昇が、利益を圧迫したと紹介されています。増収だった企業は15年度が13社、16年度が16社、17年度が9社、18年度が13社、19年度が10社です。こう見ても、売り上げと比べてバラつきが大きいのが分かりますね。運送業というのは不足するドライバーの人件費や日々の燃料代などが上下しやすいので、利益は不安定になりがちなようです。
レポートは19年度のものですが、20年度からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響が入ってきます。生産活動が停滞したことにより物流の需要が減少しており、市場規模は縮小が見込まれます。荷物量が減れば、相対的に荷主の立場が強くなりますし、利益面はさらに厳しくなることも良そうされます。長期的には需要の伸びが期待できるものの、短期的には難しい状況が続きそうですね。